連載でお送りしてきた「第二新卒で海外での仕事を探す転職活動」も今回が最終回!今回は「IN/OUTを事前に考えておくと良い?」と題して、海外就職のその後をもっと具体的に考えてみたいと思います。
今回は第二新卒で海外に仕事を求めて動き出す場合の中長期的な見通しの持ち方について考えていきます。もちろん海外就職・転職後、第三国で更なる経験を上積みされたい方も多くいらっしゃると思います。その部分については後日別記事でご紹介したいと思います。
海外でそれぞれのビジネスで既に活躍されている方の中には、日本に帰るタイミングを検討中!というケースがあると思います。筆者もどちらかと言えば日本に帰るイメージをしっかり固めないまま海外に出てきました。
転職・就職の場を海外に求める場合で、特に第二新卒でそれを行う場合には、30代以降の自分の人生設計をしっかり作っておくことが非常に大切であると思います。これは何故かと言うと、海外に一度出てから日本の情報を取得しようとすると思いもよらない金銭的・時間的なコストが発生するからです。日本に帰ることを前提に考えて海外へ出て行くのであれば、「成田発成田帰り」までの全ての行程を描き切って出発したほうが良いでしょう。
しかし!もちろん描いたプランが現実になることはほとんどありません。海外では想像を遥かに超えた経験や出会いが待っています。「3年で帰ろう」と考えていたものが2年になったり、5年になったりすることは珍しくありません。現地で得た経験、学んだ言語、様々なスキルを駆使して今後の人生設計をリニューアルすることはほぼ確実でしょう。それがわかっていても尚、筆者が「IN/OUTを事前に考えておくと良い」と提言したいのは理由があります。
ベース・基準がなければプランを「変えること」はできない
第二新卒の場合、一度何かしらの仕事を経験して1〜2回目の転職活動で海外に挑戦する方が大多数になります。行き当たりばったりで上手くいくほどビジネスは甘くありませんし、それは人生設計も同じ。30代、もっと先の40代、50代の段階で自分が何者になっていたいのかという姿を自分の言葉で語れるようにしておくことをおすすめします。
人生設計を行うためにはかなり長時間を費やすことになりますが、第二新卒で転職するに当って時間はあるわけですから、チャンスと捉えて自分と向き合ってみましょう。なぜ前職を辞めた(辞める)のか、辞めてどうしたいのか、最終的に辞める判断が自分にとってプラスに働く理由は何か、私生活はどうしたいか…。
自然があふれる場所で1人で考えてもいいですし、家で考えてもいい。でも人のアドバイスをたくさん受けてかき集めて作ったプランではなく自分一人でじっくり時間をかけてプランを練り上げることが今後の海外生活の軸になり、そしてその軸を壊すのでなく肉付けしていく形で帰国までの流れを描いていくことが良いのではないかと思います。
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基準をもたずに第二新卒で動くというのは日本人で、日本に帰ることを前提に考えている方には少々リスクが高く、場当たり的な人生の繰り返しになりかねません。具体的な人生設計と軸が備わっていれば得たいスキルが明確なので挫折したり手を抜くことも結果的に少なくなりますし、逆に肉付けできる軸があれば想定外に得たものは全てプラスになっていきます。
ベース・基準がなければ物事を変えていくことはできません。変えることに問題はないのですが、変えられる軸を持っていなければ簡単に流されていくことになってしまうということなのです。日本で生まれ育った筆者のような一般的な日本人にとって、海外はそれほどまでに想定外のことが起こりますし、面白いことも辛いことも本当に無限に、毎日湧き出してくるように思える場所です。
1人で考えることがいかに大切かということは、海外に出ると痛いほどによくわかります。そして一般的な日本の生活がいかに人や情報に流されたものかということを実感することができるようになると思います。もしかするとこれは第二新卒に限ったことではないかもしれませんが、海外就職・転職を特に若いうちに行おう!という気持ちを持った場合には、是非自分軸を太く、そしてしなやかに作り上げてみてください。
【今日の本棚】
「自分軸」「人生設計」
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