海外で働きたい!20代からどんどん世界で活躍したい!という方は語学学習を行われいてることと思いますが、それらの情報の中には「英語が話せなくても海外で仕事はできてしまう」という謳い文句を見かけることがあります。しかし実際はそんなに甘くはありません。
英語の4技能学習が大切という話はかなり前から提唱されていることですが、具体的にどのように学んでいけばいいのか指針がないことが問題になっていると思います。英語は言語なのでもちろん学習に近道はないのですが、効率を考えたり、重要なポイントを網羅していくことは大切になります。もちろん英語は海外で働く場合には必須。今回はそんな英語学習でどんな教材を選べば良いのかについてもご紹介したいと思います。
英語が話せなくても海外で働けるという幻想は捨てましょう
現在は様々なサイトやブログで海外でビジネスを行うトピックが紹介されています。その中には「英語が話せなくても海外では働ける」という記事が散見されます。実際に海外で働いている筆者の見解で言えば、それは無理です。正確に言えば初期の段階で英語が不自由でも周りのサポートのおかげで「働けている気持ち」になることはできますが、周りを動かし、クライアントと交渉してビジネスを大きくすることは不可能といっても間違いないと思います。
簡単な例で言えば、自分が日本で会社を経営している状態を想像してみてください。日本で主にビジネスを行っている企業へ転職の応募が入ります。履歴書を見てみると「日本語はほとんど話せません」と書いてある。堂々と言うな!となりませんか?海外ではそれが逆になるだけです。「英語が話せません」とアピールして海外の企業があなたを採用するでしょうか。しませんよね。本当にシンプルな話です。
では、どのぐらい英語を話せれば良いのか?
英語が話せないと海外では働けないということを前提にしたとすると、次に「どのぐらい英語が話せれば良いのか」「どの程度の4機能が使いこなせればよいのか」という話題が自然に上がってくると思います。これは国や企業によって様々です。まずは国による違いから。
例えば東南アジアはネイティブイングリッシュ圏ではありませんから、英語をツールとして使う感覚があります。しかしながら他国と比べると筆者が勤務しているフィリピンはレベルが高く、第一次産業に従事する離島の方々などを除いて都会で仕事をしている人たちの殆どが日本人の何十倍も英語が上手く、ネイティブに近いレベルで話ができる人も少なくありません。インドが世界トップだったコールセンターの仕事も、現在はフィリピンがナンバーワンになっています。こういった外部の動きからも英語のレベルを計り知る事ができますよね。
一方ネイティブイングリッシュ圏では母国語が英語ですからかなり高いレベルの英語技能が求められます。これは話すことに限らず、書類を作ったりメールを打ったり、電話を受けたりという一般的なオフィスワークの他に実生活の中でも東南アジアよりぐっとレベルが上がります。ただし、日本では一般的に「欧米の人は皆ネイティブイングリッシュ」といったような間違った感覚が広がっているように思います。これは正しいとは言い切れず、例えばドイツにはドイツ語、フランスにはフランス語というように各国が独自の言語を持っています。イギリス訛り、アメリカの州訛りの他にも母国語の発音に影響された訛りがある英語は世界中に溢れており、それをすべてマスターすることは不可能ですし、行う必要はありません。ベーシックな英語をどれだけ高められるかが最終的には重要になるわけです。
次に企業によっての違いについて。求められる英語スキルの違いはビジネスの内容によって大きく変化してきます。海外に本社を持つ企業で、日本のクライアントとのやり取りが多い会社の場合、日本語を多用して仕事をする可能性もあります。例えば採用枠が「日本人スタッフ」である場合、日本語ネイティブの人材が求められているわけですから当然業務上の言語の多くが日本語になることが予想されます。
一方で外国人スタッフとして採用されるだけで経験やスキルは現地の労働者と同じ条件で入社するとかなりの確率で英語か現地語を高いレベルで求められることになります。多国籍企業と言われるような会社のオフィスでは共通言語を英語にしなければ会話が成り立ちませんし、日本語は不要というケースもあります。あくまでも国籍ではなくその人の持つ能力に注目した採用になるということですね。
どういった指針を持って英語学習に取り組めばよいだろうか?
これまで本ブログでは既に具体的な英語の勉強法について紹介してきました。まずはこれらの記事を参考にして頂き、工夫する感覚を感じて頂けると、英語学習に対する姿勢がぐっと変わってくると思います。いくつかの記事を参考に以下掲載します。
学習に対しての指針ですが、前述のようにまずは「どの国で」「どの企業で」働くかというイメージ作りから始まると思います。グローバルに、世界を飛び回って働きたいけど英語ができない!では何もできません。イメージを具体化し狭めていくことで学習の流れも段々と見えてきます。
また「なぜ海外で働かなければいけないのか」「他の選択肢はありえないのか」という自問自答も意外と大切。海外に行ってから考え方がぶれるととても辛いことになります。日本で悩みぬことの方がよっぽどイージーです。筆者はこれをあまり行わずに海外に来たために海外で悩むことも多かったと思います。
英単語・熟語・文法を効率的に学ぶには?
よく海外留学で、最近はセブでもよく聞かれることですが文法や単語に注力した学習をを海外で行うということに価値があるかというと、個人的には「お金が勿体無いなあ」と感じてしまいます。もちろんプロが効率を考えた英単語の学習順や熟語の活用法は非常に参考になります。しかしながらそれを「海外で行う」ことにどこまで意義を見いだせるか?というとやや不透明。金額的に安い部分はあるかもしれませんが、金額で言えば参考書で独学したほうが安いわけですから、日本でできることは日本で取り組んだほうが無難かなと考えています。
ただし、語学学校でこれら英語の基礎を学ぶに当たっては学費を支払ったりプログラムに参加する「強制力」が作用します。自分で計画した勉強の日程は概して崩れやすく、途中で辞めたり諦めてしまったり、間が空いて効率が下がったりします。この面では学校に通う意義はあると思います。改めてここで考えたいのは「自学できる人は安く、早く学習できる」ということ。そのためには前述のように「何のために英語を学習するのか」を自分の中できっちり定めることが先決です。
英語学習を書籍で行う場合には 本+CD(音声)が必須
独学を推奨しており、かつ実際に海外で働いている筆者が具体的におすすめしたいのは単語であれば「本+CD(もしくは音声ダウンドード)」で販売されているテキストです。まだまだ書籍での勉強が主流の今は、親しみのある勉強法で英語を学びたいという方が多いと思います。書籍での勉強で最も大きな問題は、発音記号を習ってない方の場合は特に「単語が読めない」こと。どのように発音すればいいのかわからない単語を覚えても殆ど意味がありません。例えば「叢」という漢字を覚えたとします。しかしこの読み方がわからなければ使うことはできませんよね。因みに「叢」は「くさむら(草むら)」と読みます!
CDデータが本に付帯されているタイプの参考書であれば簡単に音声をスマートフォンなどに入れて学習することが可能です。また最近では書籍と音声をバラ売りしている参考書もありますので好みのものを選んでみて下さい。単語を覚える→音声を聞いて発音を知る→実際に発音してみる、の繰り返しでどんどん基礎を固めていきましょう。
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筆者が海外で働くために実際に使った単語帳がこちら。英語業界では有名なアルクから出版されているその名も「究極の英単語」は他の単語帳と比較しても選ばれている単語の質が良く、実際に海外での生活や仕事の中でも生きてきました。ただしこの書籍の場合はCDが付帯されておらず、別売りのダウンロード教材で英単語の音声を取得して勉強をしました。
こちらの音声を取得すると単語帳と音声が対応しているので覚え、聞き、発音する段階までのトレーニングを行うことができます。この単語帳のように海外で仕事をするために基礎の単語と熟語を覚えながら、実践的な例文を丸暗記し、そしてそれを発音する段階まで日本で行っておくと英語に対する怖さや苦手意識を取り払っていくことができます。海外では英語が話せなければ自分自身の考えで仕事をすることは難しいのですので、少しでも高いレベルで英語を操れる状態を目指していきましょう。
また、今回の単語学習書籍ではレベル3をご紹介しておりますがこれはあくまでも参考です。自分のスタートレベルを見誤って高いレベルからスタートしてしまうと、基礎ができていないのに難しい単語ばかり覚えることになり、簡単な単語がわからないという好ましくない状況のため上手く文章が組み立てられません。言わば「宝の持ち腐れ」です。ですので、自分の力を過信せず少し低めのレベルから復習も兼ねて取り組むことをおすすめします。ページすべてが新規の単語になると勉強が停滞しがちなのも意外と大きなポイント。これは知っている、これは知らない、というぐらいのリズムが継続的な勉強にはちょうど良いのではないかなと思います。
更に独学の時代も変化。アプリが効率的な英語学習をサポート
これまでの英語学習といえば単語の学習書籍を買ったり、洋書でわからない単語を調べて単語帳を作って勉強するなどの「アナログ」なものが主流でしたが、現在ではスマートフォンやタブレットなどが一般普及してきた関係でこれらのガジェットで使える学習アプリも増えてきました。今回上でご紹介した筆者が使った参考書は、なんと今アプリで発売されているとのこと。参考に同じレベルの3をご紹介しますが実際には1〜4まであります。手始めに1からやってみて簡単すぎる場合には3へ進んでもいいと思います。
アプリの発達のおかげで単語を学ぶことへのハードルはかなり低くなっていると思いますが、書籍もアプリも学習の方法が異なるだけ、アプローチの仕方が違うだけであって内容は同じです。つまり何と言っても継続性!やめたら海外では働けない。そして自分の夢や軸の達成は遠のくという事実を認識しなければなりません。
どんな時も学ぶことは「学び出したスタートの段階」がとても大切で、勢いや週間が身につけばなんてことないはず。しかし、それができないので「三日坊主」という言葉が存在しているわけです。自分の性格や生活リズムに適した方法を選んで学習を進めていきましょう。
英語が話せなくても海外で働ける?そんなに甘くはありません。海外で働いている人たちですら継続的に学び続けています。ネイティブになる事はできませんが、いつまでも高め続けることで本当の自分のビジネス力が海外で発揮できるようになるはずです!
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