海外で働くことをメインの題材として扱っている「20代の海外就職論!」ですが、今回から連載として「第二新卒で海外の仕事に就く」ことについて考えてみたいと思います。
筆者自身も新卒では国内で就職して、その後海外へ転職したまさに第二新卒海外組です。海外に出て改めて感じるのは「日本は本当にきちんとした国だ」ということ。国家がということではなく、個人個人の考え方や、自然と行われている行為がそう感じさせます。先日海外の方が撮影したビデオで、ホームに並んでいる日本人が電車が到着するとドアの左右に広がって、降りる人を優先させているものが世界中で大きな反響を呼びました。仕事も生活もそうですが「日本では考えられないこと」が海外では起こるのと同じように、「海外では考えられないサービスや文化、生活」が日本では普通に営まれています。
特に仕事に関して、第二新卒で20代のうちに海外に飛び出して働いてみよう!という考え方は一長一短です。筆者は実際に海外に飛び出した人間ですが、全てが良いなんて全く感じていません。自分の人生のプランを朧気にでも組み立てていく時期が20代とすれば、その時期に海外に出て仕事をするということは良くも悪くも大きな変化をもたらすことになります。
そんな第二新卒の海外就職・転職・移住ですが、今回は連載の第一回目として「国・地域」に対する考え方をまとめていきたいと思います。
国・地域に強いこだわりがあるならそこを選ぶべき
今回は結論からバシッと述べます。もし海外で働きたいと思っている中で、働きたい国や地域が決まっているならそこに目指して進んでいくことをおすすめします。
筆者はセブへの転職を行った後、現在はその会社でマニラへ異動となりました。図らずも首都に来たことで生活が激変し、非常に刺激的な毎日を送っています。筆者の場合はフィリピンがそもそも土地勘のある場所でしたので、他の国に対する後悔もなく納得して現地での生活を送ることができています。
しかし、筆者の別のプロジェクトで実際に海外で働いている20代の仲間たちに話を聞いてみると、「本当はあの国で働いてみたい」とか、「こんな気候のエリアが良かったかもしれない」などなど、「日本ではない第三国へのあこがれ」のようなものを持っている人がいます。特に学生時代などに海外へ何度も旅行に出ている人は色々な国の良いとこを知っていますから、実際にA国で働いてみた後に「以前行ったB国のほうが、こんな面で良かったかもしれない」と気づくことが多いようです。知っていることが多いことで気づいてしまうこともあるわけですね。
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筆者はこれまで訪れた場所の中でスペインのジローナという町がとても気に入っていてその町で仕事や生活ができたらいいなあと頭の片隅でいつも考えているのですが、海外で働いている人たちの中にはそれぞれ、そういった第三国への移住を思い浮かべている人がいます。実際に海外での仕事が決まって数ヶ月住んでみると、良いところも悪いところも見えてくるものですから、もし仮に海外就職・転職を思い立った段階で既に強烈に惹かれる国や地域がある場合には、仕事の内容にもよりますがある程度こだわりを持って就職・転職活動を進めていったほうが良いと思います。日本での活動と異なり一度海外で就職するとそうそう次へ次へと国を転々とすることができなくなることがあります。長い時間を過ごす環境にはある程度こだわりを持ったほうがいいのではないかな、というのが筆者の考えです。
しかしながら無論、地域だけを選んでもやりたい仕事が見つからなければ本末転倒、好きな土地であっても現地で苦しむことになりかねません。好きな土地で生活するためにはその土地で働くことが必須です。色々な働く形がある中で、1つ流れが変わってきているなと感じるのは海外での起業。特に20代で海外での起業を行う人が少しづつ増えてきているように思います。今回は実際に海外で起業している筆者の親しい友人の会社をいくつかご紹介します。
スタイリッシュな印象がいい感じの「Aniwo」はイスラエルのスタートアップ。友人の「アニ」こと寺田彼日さんが起業されました。
"Innovation for your smile" 「世界をひっくり返して(コペルニクス的転回で)人々を笑顔にする」 世界中の人々を笑顔にするような革新的価値を創造することが我々の使命です。(サイトより)
こんな企業理念を持っていて、起業家・投資家・一般人が交流できる場を創りあげ奮闘しています。彼と筆者は前職の同期ですが、とても聡明な寺田さんと話をしているといつも楽しかったことを思い出します。
現在本体のサイトが改修中のようなのでブログを掲載。こちらは「凡さん」こと横山裕司さんがケニアで起業された「アンバーアワー」という会社。
アンバーアワーはアフリカ・ケニアの天然素材を用いたオーダーメイドブックカバーやサイザルバッグなど取り扱っております。ものづくりに挑戦するうえでの喜びや発見、戸惑いや想いを皆様とこの場を通じて共有していきます。(サイトより)
こちらの会社はインドネシアで加藤拓也さんがパートナーと共に起業された「IJTTerminal」です。
IJTerminal(アイジェイターミナル)は 弊社というターミナル駅をご利用いただくことで、 "企業様や転職希望者様が様々な未来へ行くことができるように" という願いを込めて設立いたしました。 「転職活動のサポート」 「ビザの取得」 「現地での生活」など インドネシア国内での”ワーク & ライフ ”をトータルサポートいたします
東南アジアの経済で最も盛り上がっている土地の1つであるインドネシアのジャカルタ。筆者の住むフィリピンのマニラも同様に今経済発展が著しい場所ですが、そんな場所で起業された加藤さんとは筆者の別のプロジェクトで繋がり現在も協働させて頂いております。
もちろんやりたいことがあり、日本で起業したほうがいいのであれば海外に出る必要は全くありませんが、第二新卒で海外に出る際にはある程度意を決して飛び立つことになるわけですのでこういった選択肢も実際にあるということを今回はご紹介しました。
今の時代、海外で働ける機会はインターネットの発達のおかげで目の前に広がっていると言っても過言ではないと思います。働きたい場所ではつらつと働く!20代で新たなステップを踏み出すチャレンジはいつか必ず自分の糧になりますから、リスクは最低限考えた上で、怯まずどんどん飛び出してみてください。
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